『主婦悦子さんの予期せぬ日々』/久田恵 〇

やっば~い!!
身につまされるし、イタイし、イライラするし、・・・すっごい勢いで読んじゃったですよ!
専業主婦の悦子さん、定年退職後の嘱託で週数回仕事に行ってる夫、半分ニートな息子、という家族に、親の反対を押し切って結婚したはずの娘が出戻ってきた挙句に悦子さんの母の家に転がり込む。その母と言えば、離婚&早期退職してきた息子(悦子さんの弟)と同居してることも、夫(悦子さんの父)の死後、幼馴染と再会して交際してることも、黙っている。
そりゃ確かに『主婦悦子さんの予期せぬ日々』ですわ、久田恵さん・・・(^^;)。
ありそうだけど、私にはこういう予期せぬ日々は要らな~い、欲しくな~い(笑)。

最初は出戻り娘・アキの自分本位な調子の良さや勝手さにイライラしてたんですけどね、そんなアキに掻き乱されながらもみんなが自分の道を見つけていく、という流れには必要なんだろうな・・・と感じました。
でもね、私には娘はいなくて息子2人なんですけど、アキみたいな娘がいたら、悦子さん以上にイライラしたと思いますわ~。っていうか、アキの自分勝手に対して、悦子さんみたいに助けてあげよう(アキにとってはおせっかいだったりするんだけど)としないで、バッサリ切っちゃうかも~。付き合いきれん・・・。
いや、アキ、案外いい子なんですけどね。割と周りが見えてて、物事を本質的にとらえることが出来て、すごく素直で。

主人公の悦子さんが、「あ~この人ずっと主婦だった人だなぁ(笑)」っていうぐらい、世間知らずというか、自分の物差しで物事測ってる、というのはちょっと我が身にブーメランでしたね。友達一人しかいなくて、その人とも連絡つかなくなって、その原因がもしかして?ってのも、結構刺さる。・・・いや、私はもうちょっといるけど、友達。でも、友達との関係は、ちゃんと気を付けようと思いました(笑)。
私の立場的には、悦子さんに近いんだろうけど、どうにも悦子さんに共感は出来ない部分がありましたね~。
あ、でも丸投げ夫にムカつく部分は、大いに共感しました!!(笑)

悦子さんの母・妙がのんびり一人暮らし(彼氏アリ)を謳歌してたら、息子・誠司が出戻ってきたうえに孫のアキまで乱入とか、私だったらイライラぎゃあぎゃあするところをあっさり受け入れて、いい距離で二人と暮らしていくというスタイル、すごいなぁと思いました。
器が大きいんですねぇ、妙さん。だからこそ、子供のころ一緒の疎開先にいた秀二が妙さんを慕ってて、再会後はお付き合いに発展してくんでしょうねぇ。
イライラ、キリキリしたところがない。妙さん、素晴らしい女性ですよ。
願わくば、息子との同居ぐらいは、娘に教えてあげて欲しいですが(笑)。

妙さんの彼氏・秀二さんなんだけど、どうも「トラブル続出系小説」を読みすぎてるのか(笑)、「秀二が財産狙いとかの悪い人だったらどうしよう・・・」という不安がずっと付き纏ってたんですよね、私。
そんなことなく、穏やか~に妙さんファミリーのドタバタに付き合ったりアドバイスしたりやんわり見守ったり、という立ち位置の人で、よかったです。
ただ、いい人過ぎやしないか?というやっかみ?はありますけど~(笑)。

最初の方は「いやもうみんな、ちゃんと報告・相談しようぜ!」って思ってたんですけど、いい大人がそんなに私事を「報・連・相」するってのもどうかという気もして来たし、本人がまだ決め切れてないでグズグズしてることを、家族とはいえ(家族だからこそ)報告するのも違うかな、って思えてきました。
「自分のことは自分で決めて、それに対して自分で責任を持つ」、それが大人なのかもな~って、本書を読んで思いました。

それぞれ、停滞してた日常から一歩踏み出し、新たな道を自分で拓く、という展開は〈物語的〉過ぎてちょっと笑ってしまいましたが、まあ、物語ですもんねぇ(笑)。その切り拓く道が自分一人の勝手なものじゃなく、ゆる~くファミリーでつながって一緒に歩いて行く(でも目指すところは別々なんだけど、何故か一緒な感じがする)って言うのは、素敵だなぁと思いましたよ。ご都合主義部分はあるけど、まあ小説ですから上手くまとまってないとね(笑)。

(2020.07.26 読了)


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