『あまいゆびさき』/宮木あや子 ○

他所の読書ブログ様で、この『あまいゆびさき』は図書館には入らないだろう云々、というお話がありましたが、O市図書館、収蔵しています(笑)。たぶん、何の問題もなく。私、予約して借りちゃいましたよ、この表紙を!
ただ、いつもは息子たちが図書館行くついでに私の予約本も受け取ってきてもらうんですが、さすがにこの本は自分で取りに行きましたよ。ちょ~っと、思春期少年に見せるべき表紙ではない(しかも「母親がこれ読むの?!」とショック受けたら可哀想だ(^_^;))ですなぁ。
これは百合ですわ~。連載されてたのも百合コミック雑誌ですもんね。
でも、そこはやっぱり宮木あや子さんです。美しくもままならぬ想いが、満ち溢れていました。

基本、水無月・Rは大変小心者の小市民なので、性的マイノリティの世界を容認するけれど、積極的には係わろうとしていません。なので、物語の冒頭で幼稚園児であるにもかかわらず、2人の主人公・真淳と照乃が口移しでチョコを食べ、更には幼い体を愛撫しあうというシーンにちょっと腰が引けてしまったのですが、それでも二人がかけがえのない出会いをしたことは、すぐにわかりました。

母親から虐待され育児放棄されていた照乃、母親の病的な自尊心から束縛され過干渉されていた真淳。親の歪んだ情という檻の中で、息をひそめて生きてきた二人の出会いと、すぐに訪れてしまう別れ。
ずっと相手を心の支えとしてしてきた二人は、高校で再会できたにもかかわらず、それぞれの家族や周囲の環境から向き合うことが出来ず、互いを思うだけの日々を送る。
それでも、惹かれあう二人は、そうなるべくして身も心も結ばれる。
だが、照乃は親の道具として、マカオの金持ちに嫁がされそうになり、その寸前で真淳は友達の奥井と照乃の義兄(でも心は女)のユリカの手を借りて、照乃を救出、アメリカへと旅立つ。

女の子同士の恋愛というと、どうしてもベタベタと甘くてふわふわしてて可愛らしいものという先入観があったのですが、そんな風ではなくて斬り付けられるような切なさや孤独、気持ちはお互いを向いているのに子供という立場から身動きができないこと、読んでいて本当に心が苦しかったです。

だから、ちょっと最後の方は急ぎ過ぎな展開な気もしたんですが、ハッピーエンドになってほっとしましたね。
まあ、無理やり感がなくもないけど(^_^;)。

奥井みたいなタイプをAセクシャルって言うんだ・・・ひとつ勉強になったな~。
ユリカのキャラが、なんかすごいんですけど。目が離せない感じ(笑)。最初は照乃に「この家の娘はアタシ一人だけよ!」なんて襲いかかってたのが、いつの間にか脱出協力するために引きこもり返上、空港で女装で大暴れ。しかも、照乃の初舞台を見るために、ニューヨークまで奥井を引き連れて飛んでくる。なんだかんだ言って、個性は強烈で自分が一番なんだけど、いい奴なんだよね。奥井とは無理(笑)でも、幸せになってほしいですなぁ。

ところで。
物語の中で、悪役のような立場にあるのが、真淳と照乃の母親たち。方向性は違うけれど、どちらも自分の娘を自分の付属品としか思っていない。自分のいいように扱い、従わせるのが当たり前だと思っている。
勿論、それが間違ってるという事は、わかっている。彼女たちを「心が病んでいるのだから仕方ない」と許容する気もない。
でも、なにかが少し、引っかかる。私自身も、母親という立場にあるからかもしれない。どちらかというと、私は早く息子たちに自立して欲しいぐらいだけど。それでも、彼女たちのような思いは欠片もない、と言い切れないような気がして、少し胸に刺さりました。

※最近、トラックバックが出来ないブログサイトが増えてきました(T_T)。
ブロガーさんにご許可頂いたレビューをご紹介します♪
☆おすすめです!☆
【苗坊の徒然日記】 苗坊さんあまいゆびさき 宮木あや子

(2014.02.27 読了)

あまいゆびさき [ 宮木あや子 ]
楽天ブックス
YuriーHime Novel 宮木あや子 一迅社発行年月:2013年05月 ページ数:240p サ


楽天市場 by あまいゆびさき [ 宮木あや子 ] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



"『あまいゆびさき』/宮木あや子 ○" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント