『とっぴんぱらりの風太郎』/万城目学 ◎

図書館でこの本を受け取った途端、心の中で突っ込んだ。
「京極夏彦かよ・・・!!」と・・・。
超分厚い。上の棚から落下してきたら凶器になるレベルに、分厚くて重い。これは読むのが大変かも、と思ったがそこは万城目学さんである。登場人物たちの軽妙なやり取り、主人公・風太郎のトホホっぷりに笑う勢いで、結構サクサク読めました。
『とっぴんぱらりの風太郎』ってタイトル、昔話の締めの「とっぴんぱらりのぷう」と掛けてるのね。

いやあ、万城目さんいいなぁ(笑)。
忍者の里・伊賀を追い出された風太郎(働かないでフラフラしてる人を指すプータローと掛けてるよね)が、京の町で不思議な縁の糸に手繰り寄せられていく。
偶然か必然か、口をきくひょうたん・因心居士に指図され、ひょうたん育てる羽目になった風太郎は、伊賀時代から懐いてくる黒弓とともに、豊臣家と大きなかかわりを持つことに。
風太郎と黒弓が祭りを案内した巨漢のひさご様。そのひさご様を連れた風太郎たちを襲ってくる、傾奇者たちの思惑。
そして、大坂夏の陣のさなかの、風太郎たちの戦い。連れ出された女児。

こ、これは『プリンセス・トヨトミ』へ、長い年月を経てつながっていく、ってことなんですね?!ひゃ~!万城目ワールド、繋がってます♪

因心居士の張り巡らす、用意周到な策略に一つずつ律儀に引っかかり(笑)、巡り巡って大仕事に加担することになってしまった風太郎だけど、人柄の良さというか愛嬌というか、なんだかんだ文句を言いつつ危ない目に遭っても何とか乗り越えていく真面目さというのか、そんなところが愛されてか、最後の戦いは、みんなが命をかけて助けてくれる。
最後の戦いはかなり過酷なもので、読んでて本当にハラハラした。次々に仲間が倒れ、ついには風太郎も。

大阪城炎上の戦い、風太郎一行が次々と追い詰められ、そのたびに仲間が風太郎を守って死んでいくのが切なかった。何処かに救いはないものなのかと、ずっと探しながら読んでいた。そして、あの結末を読んで、とても悲しかった。
ただ、決定的なことは書かれていないから、もしかしたら…なんて期待もしてしまったりしました。

しっかし、風太郎、モテモテだなあ!(笑)
なのに、全然気が付かないところが、酷いよ(^_^;)。でも、気付かないところが、風太郎のトホホクオリティ(笑)。

戦場での描写が惨くて、読むのが辛かった面もあるけど、風太郎とその忍者仲間たちのやり取りの明るさとテンポの良さ、風太郎のいい加減そうで根は真面目なところとか、そういった部分にとても救いがありました。

タイトルから想像していた内容というかノリとは全然違っていましたが、良かったです。

(2014.11.01 読了)

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