『倒れるときは前のめり ふたたび』/有川ひろ ◎(エッセイ)

有川ひろ(有川浩)さんの作品、久しぶりだなぁと思ってたら、今年の初めに『ニャンニャンにゃんそろじー』、読んでましたね(^^;)。アンソロジーですけど。
本作『倒れるときは前のめり ふたたび』はエッセイ集第2弾ということで、まずは何故〈有川浩〉から〈有川ひろ〉にペンネームが変わったか、という話から始まります。

実をいうと、「ペンネームが変わったこと」はもしかして「作品の版権を変えたこと」などと関係があるのではないかと、ちょっと不安に思ってました。そういうマイナスなことではなく、〈ご縁を大切に〉というモットーの元、変えられたということを知り、安心しました。お友達のお子さん、素敵なご縁をありがとう。

そういう素敵な話もあれば、私の大好きな〈シアター!〉シリーズが2冊目で未完のまま、もう描かれないだろうことも知ってしまい、とても残念に思っています。
演劇という〈夢〉の世界に降りかかるシビアな現実、それに立ち向かうキャラの立ちまくった登場人物たちの丁々発止のやり取り、すごく好きだったんですけどねぇ。ホントに、残念です。
誰が、何を言ったんだ!・・・・うううう・・・・。

『倒れるときは前のめり』の時も、有川さんの書かれる主張にうなづきつつも〈咀嚼は自分で!〉を胸に強く刻み付けたものですが、今作でも「時間は有限で、貴重な資源である」「同一化願望を押し付けてはならない」など、たくさんの有川さんなりの思いが書かれていて、読みながら「私も「私」として立ってやっていくために、芯を通した生き方をしていきたい」という思いを新たにしました。
そして「嫌いを声高に叫ぶのではなく「好き」を公言して」いきたいですね。

有川さんが読んだ本の紹介の中で、『ミミズクと夜の王』があったのが嬉しかったです。あの作品の解説を有川さんが書いていたのですが、本当に、強くて優しくてまっすぐで、本当に美しい物語でした。

それから、「レシピ本各種」の話も面白かったです。確かに〈炭水化物は互換が利く〉(笑)。うん、意識せず22年の主婦生活の中で、それやってましたわ。これできちんと言語化して意識したので、今後我が家に〈互換食〉が多発する予感(笑)。家人には「あれ、これなんかこの間食べたような気がする…」というデジャヴを与えながら、ね♪

「ネット時代の言葉の力」「神戸の「ツリー」に思うこと」に関しては、思うところがたくさんあるのですが、うまく書ききれない気がしますので、割愛いたします。
色々な考え方をする人がいるけれど、純粋な悪意でないからといって振り回していいものではないし、善意の押し付けや履き違えは様々な人に苦い思いをさせるものであります。
そんな意見に加担せず、自分の思いを忘れずに行きたいと思いました。

そうそう、映画「旅猫リポート」でナナ役を演じたトムくんは今、有川さんの家族として一緒に暮らしているのだそうです。・・・なんて、素敵な話なんでしょう。映画のパンフレットでも、有川さんがトムくんのお世話をしたというエピソードがあったのですが、それが日常生活になったのですねぇ。素敵です。

巻末の特別収録小説、
「彼女の本棚」「彼の本棚」『倒れるときは前のめり』収録であり、雑誌『ダ・ヴィンチ』07年8月号にも収録)へのアンサー小説。
いやぁ、「彼の本棚」の時も思ったけど、「本の好みが合う人」っていいですよねぇ!
男性視点で描かれる「彼女の本棚と自分の本棚はきっとよく似ている」という物語、もどかしくも、本当にドキドキしました!いいなぁ素敵ですわぁ。

『サマーフェスタ』は、映画「県庁おもてなし課」のDVDの付録で、既読だったのですが、やっぱりじっくり読んじゃいましたねぇ。「高知大好き人間」なもので、ワタクシ。とはいえ、この話は高知絶賛!キラキラ!っていう話ではありません。
どちらかというと、地方には就職口がないとか、遠距離恋愛が壊れるとか、ちょっと苦い話です。でもそこは有川さん、最後に明るさが差し込むいラストを描いてくれています。まあ・・・このあと掛水には『県庁おもてなし課』で素敵な恋愛が待っているので、こういう感じでよいのではないでしょうか(笑)。

(2019.12.10 読了)
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