テーマ:本にまつわる業界の物語

『望月のあと ~覚書源氏物語『若菜』~』/森谷明子 ◎

作者森谷明子さんが、あとがきで「源氏物語メイキング」を銘打っているこのシリーズ、3冊目になりました。「源氏物語」作者である紫式部こと・香子が「源氏物語」を書くにあたっての、様々な出来事と源氏物語の進みゆくさま、そして周りの人々の姿や思いが、イキイキと描かれていて、とても素敵です。タイトル『望月のあと ~覚書源氏物語『若菜』~』とあるよう…
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『白の祝宴 ~逸文紫式部日記~』/森谷明子 ○

『千年の黙 ~異本源氏物語~』の姉妹篇、だと思います、たぶん。香子(紫式部)の物語の作り手としての矜持、物語を世に出すために折れざるを得なかったことへ苦悩などを描いた前作。本作『白の祝宴』は、中宮彰子の出産前後を記した『紫式部日記』の成立の経緯を描く、王朝ミステリーです。前作でも、登場人物たちを生き生きと描いた森谷明子さんの文章が素晴ら…
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『飲めば都』/北村薫 ○

出版社の編集部員・都さんは、働き者でお酒好き。飲みすぎて失敗することも多々あるけど・・・。 私はあんまり飲めないタチだし、飲み会というものから離れて久しいパート主婦なので、都さんやその周りの人たちの割とフリーダムな飲み方(というかハメ外し方)には、結構びっくり。楽しそうだけど・・・、人様には迷惑かけちゃいけないよ、なんていう言葉は、無…
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「R-18 ~二次元規制についてとある出版関係者たちの雑談~」/有川浩 ◎(小説新潮2011年5月号

あはは・・・・。いや、笑い事じゃないんだけどね。さすが、水無月・R大絶賛!読んだら即萌え!萌えの女神降臨!の有川浩さんですなぁ。例の都条例に関して、こんなふうにエンターテイメントとして書けるなんて。タイトルも、「R-18 ~二次元規制についてとある出版関係者たちの雑談~」って、かなり直球だもんねぇ。きちんと、意…
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『背表紙は歌う』/大崎梢 ◎

は~~、面白かったぁ!ひつじくん、おめでとう!大崎梢さん、ありがとう!祝・シリーズ化!ですね~。嬉しいなぁ。『平台がおまちかね』に引き続き、出版社営業のひつじくんこと井辻くんの「出版社が関わる本のほのぼのミステリー」シリーズ第二弾、『背表紙は歌う』です。あ・・・、「ひつじくん」って言うと「井辻です」って言い返されちゃうかな(笑)。 い…
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『ストーリー・セラー』/有川浩 ◎

この原稿を書くために、物語を思い出すだけで、涙ぐむ。とてもじゃないが、まともな文章は書けそうにない。一晩おいてみたけれど、無駄な足掻きなのはわかっている。 私にとって、最高の作家さんである有川浩さんの作品なのだから。作家である「彼女」が描く『ストーリー・セラー』。~~「―― どこまでが、本当なんですか?」   「どこまでだと思います?」…
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「作家的一週間」/有川浩 ◎(小説新潮2010年5月号別冊『Story Seller vol.3』)

いやぁ~、ホント有川浩さんてすごいよなぁ、と思いますよ。こういう着眼点を持つことが出来るって、スンバラシイと思います。特に前半部分なんか、普通、妙齢の女性作家なら慄いちゃって書けないんじゃないかと(笑)。さすがはちきん作家さん、肝が据わっていらっしゃる。〔恒例すぎてしつこい解説:「はちきん」とは、男勝りでサッパリと…
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『つづきの図書館』/柏葉幸子 ◎

絵本の登場人物たちが「自分の物語を読んだ子の続きを知りたいいんだ~!」と、飛び出してきた。 司書の桃さんは、彼らの願いをかなえようと色んな行動を起こすのだけど、何せ相手は絵本の登場人物たち。ドタバタと彼らに振り回されながら、桃さん自身も変わって行く。 柏葉幸子さんて児童文学の作家さんという認識でしたが、『つづきの図書館』は主人公・桃…
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『平台がおまちかね』/大崎梢 ◎

うきゃ~、恥ずかしい・・・ッ!先日読んだ大崎梢さんの 『サイン会はいかが?』の時、本作『平台がおまちかね』を〈成風堂シリーズ〉だと思い込んで、自分のブログはもちろん、よそ様でもそういう発言をしてました・・・(T_T)。勘違いというか、思い込みってオソロシイ・・・。「サイン会」の次は「平台」かぁ~、本屋さんだよねぇ♪とか思ってた自分を、穴…
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『サイン会はいかが?』~成風堂書店事件メモ~/大崎梢 ◎

おお~、面白かった~!やっぱり大崎梢さんの〈成風堂シリーズ〉は、短編の方がいいなぁ~。「本屋限定・名探偵」の杏子と多絵が、本屋の日常に持ち込まれる謎を解いていくこのシリーズの3冊目、『サイン会はいかが?』。今回も、本屋さんの色々なお仕事を垣間見ることができ、とっても面白かったです。 「取り寄せトラップ」同じ本の取り寄せを依頼したはず4…
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『晩夏に捧ぐ』~成風堂書店事件メモ(出張編)~/大崎梢 ○

~~本屋の謎は本屋が解かなきゃ。~~ (本文より引用)こんなコンセプトの物語、本好きにはたまりませんよね~!ってなわけで、大崎梢さんの『配達あかずきん』に続く、〈成風堂書店事件メモ〉シリーズの第2弾・『晩夏に捧ぐ』~成風堂書店事件メモ(出張編)~です。今回は、とある老舗書店に現れる幽霊の謎を追って、杏子&多絵が信州高原を訪れます。現れる…
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『配達あかずきん』~成風堂書店事件メモ~/大崎梢 ◎

先日『片耳うさぎ』を読んだ時、皆様に大崎梢さんなら、「成風堂」シリーズがいいよ~とお勧めいただきました。そのシリーズ1作目が『配達あかずきん』~成風堂書店事件メモ~です。うん、確かにコレは当たりですねぇ!すっごく面白い。本屋さんがらみで、色んな事件が起こって、それを解決するのは本屋さん。本屋さん好きにはたまりません。 ただ・・・一つ、…
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『図書館の神様』/瀬尾まいこ ○

うう~む・・・。『戸村飯店青春100連発』で転げ回って大笑いしたので、ちょっと期待しすぎだったのかも・・・。 いや、面白かったんですよ。ただ普通にさら~~っと読み終えてしまったんですよね。 『戸村飯店~』を貸してくれた友人によると、どちらかというとこちらの方が瀬尾まいこさんのメイン作風のようですが・・・。 タイトルに『図書館の…
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『ファミリーポートレイト』/桜庭一樹 ○

桜庭一樹さんの、「少女であることの痛み」を描いた作品が好きだ。あの頃の自分の「生き辛さ」を、まざまざと見せつけられ、その物語にバッサリと斬りつけられる。平和な国の、穏やかな時代の、平凡な少女であった私でさえも、少女であるというだけで「切なくなるほど痛かった」という、忘れかけていた事実に。しかし、本作『ファミリーポートレイト』で語られるの…
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『1000の小説とバックベアード』/佐藤友哉 ○

佐藤友哉さん、創作活動に行き詰った時期があったのでしょうか・・・。『世界の終わりの終わり』のときも思ったのですが、そういう自分を赤裸々にフィクションの中で描くのは、とても苦しいのではないでしょうか。半面、それが傷を癒す手法(傷を切り開いて膿を出すような)にもなるのでしょうけど。 片説家である、主人公・僕こと木原。片説家とは、「特定の個…
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『淋しい狩人』/宮部みゆき △

宮部みゆきさんのファンの皆様、ごめんなさい。この評価は、ホント、水無月・Rの単なる主観です。私が苦手だと思う・・・というだけなのですよ。ミステリーに爽快さがあってほしいと思う、私の勝手なのですよ。 『淋しい狩人』は古書店の雇われ老店主・イワさんが巡り合う、本に絡む事件の数々を描いた、ミステリー。・・・という風に書くと、なんとなくホンワ…
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「ストーリー・セラー」/有川浩 ◎ (小説新潮5月号別冊『ストーリー・セラー』掲載)

滂沱の涙。病死ものは苦手、とかそういうのはもう、関係ない。人前であるのに、涙が止まらなかった。作家・有川浩。この人は、『書ける側』の人だ。そして、私は『書けない側』つまり「読む側」の人間だ。でも、それが嬉しい。それでよかったと、心から思う。ありがとう、有川さん。 「ストーリー・セラー」は、私、水無月・Rにとって、衝撃の作品だと言ってい…
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『世界の終わりの終わり』/佐藤友哉 ○

これは、夢が叶ってしまった青年の、再生の物語。作者の佐藤友哉さんは、『鏡家サーガ』シリーズを何冊か読んだことがあります。あのシリーズはサイキック風味のバイオレンスな、勢いのよい物語でしたが、『世界の終わりの終わり』は主人公の青年・僕の底辺生活から更にどん底へ、そしてそこからの再生を物語る、苦くそして最後にささやかな救いのある、読了感の心…
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『本からはじまる物語』/(『しゅっぱんフォーラム』掲載アンソロジー) 恩田陸 他 ◎

本好きにはたまらない、短編集です~。にまにま。うふうふ。(←大丈夫か?)心暖まる物語、ちょっとだけ恐い物語、うふっと笑いたくなるような物語、18篇どれもが本にまつわる素敵な物語たちです。 アンソロジーってなかなか手に取らないんですが、今まで読んだことのない作家さんと出会えるので、嬉しいですね(^^)。アンソロジーのテーマで選ぶから、ハ…
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『千年の黙~異本源氏物語~』/森谷明子 ◎ 

この作品は、素敵だ。紫式部が、優しく穏やかでいて、聡明でいきいきとした人物として、描かれている。ただの王朝謎解きだけでなく、物語を世に出すための懊悩や、貴族社会の熾烈な争いなども克明に描かれていて、興味深い。紫式部の周りの人物たちも、非常に人間的な迷いや欲があって、それをいやしさを感じさせず表現してるのが、素晴らしいと思う。特に『源氏物…
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『れんげ野原のまんなかで』/森谷明子 ◎

『七姫幻想』で感激した森谷明子さんの、現代小説です。秋庭市のはずれに建つ、秋庭市立秋葉図書館におこる、ささやかな事件。図書館員の知識を動員して謎解きをする図書館員たち。図書館好きとしては、たまらない作品でしたね~。 タイトルの『れんげ野原のまんなかで』から、ほのぼのとした感じを受けたので、人情話系なのかな?と思ってましたが。案外シビア…
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「彼の本棚」/有川浩 ◎(『ダ・ヴィンチ』07年8月号)(でも、読書感想と言うよりは雑記)

ああ、有川浩さんだ。有川さんの、恋愛だ。うう~。相変わらず、いい。自分とよく似た本棚を持つであろう彼に、「この本を読み終えたら、彼に声をかけてみよう」と決心するも、わざわざ分厚い文庫を選んでしまう、乙女心。それを~~名付けて恋の熟成本。~~ (本文より引用)と呼んでしまう、センスの良さ。まだ、成就してない恋だけど、でも。 片思いのもど…
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『桜庭一樹読書日記~少年になり、本を買うのだ。~』/桜庭一樹 ◎

いや~、作家さんの読書量がすごいだろうな、というのは予想してたんだけど。桜庭一樹と言う作家さんの、読書スピードはとんでもないな。いろんなジャンルを、怒涛の勢いで読み、いろんなことを考える。すごいな~。 読んでて、桜庭さんの人物像がだんだん見えて来ました(と言っても私見ですけど)。『桜庭一樹読書日記~少年にな…
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